最終更新:2017/08/05(土) 16:45:26 Count:28158
 【5】 五輪塔について

五輪塔は真言宗の常用経典である大日経に説く五つの存在
要素を形や文字に表したものであって、
上から【 空 ・ 風 ・ 火 ・ 水 ・ 地 】
大宇宙でありそれを身体に取り込んで小宇宙を表したのが、
身体曼陀羅です。

頭を(空)顔を(風)胸を(火)腹を(水)上半身(地)
として観するのです。

またこの世の構成は角と丸とし四角を(地)丸を(水)
四角の半分の三角を(火)丸の半分の半円を(風)、
その四代要素の集約が宝珠(空)であるともしています。


 【4】塔婆立と塔婆

真宗以外の宗派では墓石の後ろに板の塔婆を立てます。
普通三尺位の高さの小塔婆と六尺位の大塔婆があります。
それは、まさしく【 五輪塔 】であります。
寺墓地であろうと霊園であろうと墓石の後の墓域の中央に、
必ず必ず塔婆立を付けましょう。

塔婆は、各宗派によって書き方が違いますが、
お寺さんが揮ごうされますので、
多少面倒でもお寺に書いていただいて霊園に運びましょう。
墓石が少しでも傾けばうるさく期にする人でも、
塔婆が倒れているのはあまり気にならないらしく、
見苦しく倒れていたりします。

木であっても石であっても仏を迎えた仏塔ですから、
大切にしなければならないのは同じです。

板塔婆は何気ない形のようですが、ちゃんと五輪塔が、
刻まれており、無くてはならないものです。
お墓が建ったときや1周期・彼岸など仏事のときは、
多くの板塔婆を立てましょう。
五輪塔があっても、供養は重ねる方が、
手厚いので同様にします。

【3】灯籠

墓域内に置く事のできるものは、五輪塔などの仏塔・供養墓・地蔵尊
塔婆立て・灯籠・霊標だけです・
灯籠は必需品であるにもかかわらずあまり墓地で見かけません。
灯火を上げることは、最善の供養です。
何も立派なものでなくてもかまいません。かまぼこ板に釘を
一本さしたもので十分ですから、ローソクを立てて必ず供えてください。

予算に余裕があれば、灯籠を立てることをお勧めします。
その場合は、灯籠であれば何でもいいというわけにはいきません。
雪見灯籠や春日灯籠は、庭や神社のもので、仏前には不適当です。

仏教のお墓の灯籠は墓前灯籠だけです。



【2】ペットの骨は、お墓に入れない

墓地に墓石を建て、それにご本尊さまをお迎えして、
亡き祖先の供養を行います。
塔婆を立て、お写経を納めて荘厳な聖地を築くのです。

よく大切になされたペットの骨を入れる方がいますが、
それは、間違いです!
六道世界を輪廻転生し、そこから解脱して仏の世界に生まれるのです。
当然《畜生界》は《人間界》と違う世界です。

そこの飼い主は、犬や猫と一緒に祀られたく思っても、
隣の人がそう思わないし、子孫も同じとはいえません。

動物には専属のペット霊園があります。
子供のように大切にしてきたペットの死ですから、
火葬にして供養してやりたい、今度は良い世界に生まれて来るように、
というのであればペット霊園を利用されることをお勧めします。


【1】お墓を建てる日

お墓を建てるのならば彼岸や命日の縁にあやかろうと考えている人が多いのですが、

ある地元の石材店では『 この日は忙しいから別の日にしてほしい 』とか
また、施工責任がない営業担当者が『 職人の都合があるので他の日にしてほしい』など
平気で言う営業マンが、地元に数多くいます。
全く同業者として、《 恥ずかしい 》かぎりです・・・・

また、霊園指定の独占石材店ともなればまるで独占企業で、
利用しないわけにはいきません。
何の為にお墓を建てるのか分かりません!
その家には、その家の【 かけがえのない命日や縁日 】があり、
ましてお墓は、その家の死者の縁によって建てるものですから、
もっと親切に考えるべきです!

当店は、その考えで、お客様と接しております!
年回りが悪いからこそ神仏に祈願するのであり、回忌であるからこそ
追善供養の造塔布施を行うのです。



 1. 墓地とは何か?《パート1》

どんなに最愛の人でも、亡くなれば
墓地に葬らなければなりません。
いよいよ土に帰し祀る時が来たのです。
誰しもできることならば、亡骸をいつまでも家におきたい、
かなわないまでも、せめて遺骨だけでも身近な家の仏壇に
安置し祀り、故人を偲びたいと思うものです。
しかし、それでは、故人のために祀ることにはなりません。

なぜ、親しい者たちの哀惜の念を断ち切ってまで、
亡骸を茶毘に付し、遺骨を墓地に納めるのでしょうか。
それは、墓地に納めることが、
故人を俗世間から離し、土に帰して
仏とする為の浄化手段に他ならないからです。

肉体が浄化されて成仏する為には、
母なる大地に帰すことが是非とも必要なのです。
故人を骨壷のままで引き止めておくと、
その人はいつまで経っても、土に帰る事が出来ず、
すなわち、仏になる事ができません。

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 1.墓地とは何か 《パート2》

このように、墓地とは、故人のお骨を土に帰るための聖地なのです。
最愛の人の浄土を築く為の聖地であればこそ、
皆さんが高いお金を出して墓地を買い求められるのです。
そのような墓地の意味を知った上で、
墓地やお墓石を真剣に求めなければなりません。
最愛の人の浄土を築く為に、
お墓は正しく建てる必要があるのです。


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 2.お墓の守るべき条件

(1)家宗のご本尊さまを迎えること
   絶対的に必要なのは仏さまを迎える事であって、これがなければ、
   話になりません。
   仏様とは五輪塔などの姿で表現した仏塔であったり仏種子や
   題目や名号などの文字で表現したものなのです。

(2)仏石には祀る全戒名を刻むこと
   死者を仏と同化させて成仏したと確認するためのお墓ですから
   仏の石に戒名を全員刻まねばなりません。
   そこは浄土であって仏の位の石ですから仏文字以外の
   余計な言葉は刻みません。

(3)お骨を母なる大地に帰すこと
   お骨を帰すためにの浄土づくりであって、
   遺骨の保管場所では、ありません。

(4)家宗派の写経を和紙に書いて裸で納めること
   単なる穢土を仏の浄土に変える為に、石棺内に
   写経をそのまま納めるのです。

※これらのお墓の四大原則は完全になされなければなりません。
 大事な事は、墓石代金の多少ではないのです。
 供養であり祀りであるからには、これらのことを
 忘れてはなりません。


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3.将来は自分もお墓に入る事を忘れないで!

亡くなった人のお家づくりがお墓ですから真剣に考えておかなければなりません。
自分も、将来間違いなく死ぬのですから必ずそこへ入ることになるのです。
亡きお墓は、自分自身のお墓でもありますから大切に事を
運んでいただきたいのです。

お墓になるとなぜ諦めが早いのでしょうか?
理解を得る手段がないが為に、石材店にゲタを預けているのでしょうか?

★お金がないので建てたいお墓も建てられないという人がありました。
★無料でお骨を預かってくれる納骨堂があったので、そこへ
 納めた人もありました。
★実の子であるのに親のお骨を引き取ろうとしない人もあります。
★事あるごとにお墓が心配になり、そのたびに違う墓相屋に
 似てもらって、10年間に3回も建て替えた人もあります。
★資産家であるのに、お金がもったいないからといって、
 建てようとしない人もありました。

・・・・・人さまざま、人生いろいろです。

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4.墓地の選択

いよいよ墓地を求めることになりました。
さて、どのような墓地がよいのでしょうか。
墓地の種類としては、まず寺墓地があります。
家宗と同じ寺墓地だと良いのですが、何宗でも構わないという寺墓地もあります。
その場合には、自分の家のお寺さんに御参りしていただけることを
確認しておきましょう。
他の自治体の霊園・民間経営の霊園などがあります。

昔から墓が建っている村や野の墓地から、宗教法人の美しい霊園に
移葬する人が増えていますが、
ことを急いではいけません。
墓地は、聖地ですから、十分に環境を調べた上で確定する事です。

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5.お墓に向く地形

霊園では、色々な広さや向きの区画があります。
むやみに広く買ってもいけません。
五輪塔の必要な宗派の方は、間口9尺・奥行き7尺が理想です。
真宗の方は6尺です。
分家初代であれば4尺でも結構です。
四角以外の変形区画は墓地としては、ふさわしくありません。
墓地は、階段式でも、平地でも構いませんが、地形と水はけが一番肝要です。
霊園の土は、いったいどんな土なのか、宅地造成と同じような感覚で廃材・がれきを使われたのでは、たまったものでは、ありません。
山を削ったものなのか、盛り土をしたものなのかも確かめましょう。

木があるろ根が張って、根っこが石棺の中に侵食したり、
墓石を起こしたりする場合があるので注意しましょう。
水が溜まったような形跡はありませんか?
草や苔が生えていれば、そのような危険性があります。

清潔で浄土を築くためにも、常に明るい所を選びましょう。

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6.お墓の向き

一番良く質問されるのは、お墓の向きです。
お墓の向きは、東南がいいという困った説が定着してしまい、
東南に向けられない墓地は、墓石だけでもそう向けようとして、滑稽な姿をさらしています。
お墓は、仏様をお迎えしたからには、仏塔でありますから、
本来、仏の座に東西南北は、ありません。

しかし、宗教を離れてみれば、上座下座はつきものです。
ご本尊をお迎えするからには、最上段にお祀りしなければなりません。

西に向けたところで、家が絶える根拠にもなりません。
なぜならば、仏塔を建てれば八方世界をあまねく照らしたまうからです。

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7.お墓の土

お墓でもっとも重要なものは土です。
結界石で囲んだ内側は、仏の世界であり、あの世の浄土の出張所であります。
仏や先祖がお越しになられた時の滞在所であり、大切な場所ですから汚れていてはいけません。

墓地が清浄敷地であって、仏の寝室であるからには、
真綿や羽根布団のように安養な場所でなければなりません。
そのために、本当は、山の真土や赤土を使用した方が良いと言われます。

少なくとも石棺の中はそうあるべきです。
どうして、赤土を使うかというと、古来から赤という色には、
死者を悪霊から守る魔力があると考えられていたからです。

以前発掘された藤ノ木古墳の石棺内の色彩にも
同じような意味がこめられています。
女性の口紅も元々口から侵入する悪霊を防ぐ為に塗られたものです。

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8.邪魔だといって木を抜けるのか

お墓は聖地ですから環境が優れているのに越したことはありません。
ところがここでも大なり小なり問題がでてきます。
墓地の回りに木があると枝を払えとか、木を抜いてくれとか注文されるのです。
そこに木があることがそんなに悪い影響を与えるのでしょうか。

人は木の側に集まるし(人がきのそばに集まると書いて【 來 】という )
天皇の皇居などは樹木が青々と茂っています。
お墓に木はつきものなのです。

木の根が張ってきて折角の石塔を傾けたり、枝に止まる鳥が糞をしたり、
葉っぱが落ちたりして汚くなるのは事実です。
しかし、『 墓に木の影ができると子供の縁が遠のく 』『 頭を患う病人がでる 』と墓相屋のいった根の葉もない言葉を
気にしてのことがあって、そのような訳のわからない理由から、
枝を切ることは良識ある人のすることではありません。
木を目の敵にすることもありませんし、木に責任はないのです。

仏教では、万物ことごとく仏性を持つという考えにたちます。
この考えからすると、そこに立つ木も仏であり、
何らかの理由のもとに精を受けており、人間に対して恩恵を施しているはずです。

仮に切ったり抜いたりするのであれば、木にも充分に詫びる心を
持たねばなりません。

木だけではありません。
お墓を建てるに際し勝手に人の墓石を動かしてみたり、
自分本意に考えることはいけません.

9.
石棺の中に水が入るのは当然!
なぜ、郊外の涼しい所に墓地を買ったのかの答えは、
【お骨を土に帰す為】です。

そのための墓地であるのに、なぜかお骨壷のまま埋葬している
人が少なくありません。
骨壷のまま土中にいれたのでは壺のなかのお骨は、
土に帰りません!


石棺の外と内の温度差また壺の内と外の温度差によって
水が溜まるのです。
暖房中の冬の室内ガラスを想像してください。
その水によって壺のお骨に毒々しいカビが生えており、
とてもそれを仏と呼ぶことはできません。
壺のコレクションではないのですから、
早く土の上へ開けてください。










なぜ郊外の寂しい墓地を買ったのかの答えはひとつです。

【 お骨を土に帰すため 】です。

そのための墓地であるのに、なぜかお骨壺のまま埋葬している人が
少なくありません。
壺のまま土中に入れたのでは、壺のなかのお骨は、土に帰りません!


石棺の外と内の温度差 また 壺の内と外の温度差によって
水がたまるのです!
暖房中の冬の室内の窓ガラスを想像してください。
その水によって壺のお骨に毒々しい《 カビ 》が生えており、
とてもそれを仏と呼ぶことはできません。

早く土への上へ開けてください。



土葬では、当然頭の先から足の先まで土に帰していたのです。

火葬を行うのは、その時間を短縮する為であるのにもかかわらず、
大事に壺の中に安置していたのではたまったものではありません!

とんでもないことを無意識のうちに行っているから、
【 屋内墓地 】だと【 壁面墓地 】だとか、
お墓本来の機能を忘れた議論が生まれてくるのです。

isinabe